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tulips
robert mapplethorpe
1987

 高校生のころ、旭川美術館でメイプルソープの回顧展に行ったことがある。
 メイプルソープの名前はパティ・スミス関連で知ってはいたものの、情報が遮断されたあの肥溜めのような街のクソみたいな高校生は、(あの回顧展では確かポートレイトが中心だった)「ふ〜ん」と鼻クソをほじくりながら会場を後にした記憶がある。
 「flowers」の連作は、エイズで死ぬ間際のメイプルソープの最後の作品集だ。親しい友人にこの連作を送っていたことから推測するに、彼としては非常に熱心に取り組んでいたのだろう。拡大された花弁は女性の陰部のようで、どこか一連のポートレイト作品のようなエロスを感じる。ただ、晩年の作品ということもあり、水分が失われ、萎れて地面に接しようとするチューリップを捉えたこの作品に、死期が迫った自分を重ねていたに違いない。言葉にはできない美しさがある。幾度となく大腸に注がれた精液、終わりのない絶望。虚無。
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